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2015年7月16日木曜日

タンデムキャノピー制作,13 リヤブレーキ鳴き調整

前回の続きです。
連続作業で少し熱っぽくなってますが、もう少し頑張ろう…。

などと思わずに、この辺でちょっと休んでおくべきでした。
まぁそれは別の話なので次の機会に。


さて後輪のブレーキ周りの調整です。

作業で(手が汚れ続ける)関係で写真が少ないですが、
やることは前輪と同じです。

ブレーキに関わる各部品を洗浄・グリスアップしブレーキ鳴きの防止加工を行います。

まずは前回の前輪と同じように、シューに斜めの溝を掘ったり、
角の面取りなどの小加工を行います。
まず目印としてポスターカラーで線を引きます。


目印を参考に、斜めに溝を掘ります。
あまり掘ってしまうとブレーキ性能に影響が出ますので、掘る量は少なめです。


加工したシューを組み込んでいきます。


ジャイロは後輪が2輪あるので、左右とも同じ作業をします。


今回、ブレーキシューは摩耗が解らないくらいしか摺り減っていませんでしたが、
上で挙げた斜め溝や角の面取りの作業を行う際に、新品を使用しました。

古い方のシューもほとんど摩耗が無かったので、
同じ様に溝掘り加工してから個人使用のジャイロにでも組み込んで使おうと思います。


さて、この通りブレーキシューを交換したら、ハブを取り付けます。
この後、ホイールとタイヤを取り付けてブレーキ関連は完了です。


ブレーキ鳴きの結果は、後日再度試走しないと結果がわかりません。
本当はすぐにブレーキを再テストしたいのですが、
この時点で塗装のためにカウルを外してしまっています。

ジャイロキャノピーはフロントのメインカウルにヘッドライトなどの保安器が付いているので、
カウル無しで公道を走ると違反です・・・。

予備カウルを持ってきて付ければ良いのですが、ちょっとカゼっぽいので後日にまわしました。



雨の湿度で塗装もしにくいので、カゼの回復も含めて1日様子見です。





…と、思ったら、1日じゃ済まなかった!




熱が上がって、「うーん風邪がなかなか治らない~」などと嘆きながら、3日も休んでしまいました。




…と、思ったら、風邪じゃなかった!

これが
まぁ、バイクと関係ないので別の記事にします。

タンデムキャノピー制作,12 フロントブレーキ鳴き調整

前回の続きです。
作業は中断してませんが、写真の容量の関係で分けました。

前回は、フロントブレーキハブの部分の、メーターワイヤー及びギヤーを交換しました。
今回はフロントブレーキの摺動部のグリスアップです。

試走した際に雨がパラついていたので、ブレーキからキーキーと鳴きが起こっていました。
これを極力防止するために、ブレーキシューの摺動部に専用のグリスを塗布します。

グリスは銅粉配合のものなので、茶色く見えます。錆びているわけじゃありません。


そしてブレーキシューの角を若干ヤスリで面取りしたり、斜めに溝を彫っておきます。
これもブレーキ鳴きの防止に効果的な加工です。
溝を掘っておくことで鳴き防止の他、ブレーキカスの堆積防止にもなります。
経験上、角度を少しづつ変えた数本の溝を掘っておくと鳴きが起こりにくいです。


ブレーキシューはグリスが表面に付かないように組み立てます。
斜めの溝があまり良く見えませんね…。まぁ彫ってあるんです。
この次の記事の、後輪の方の写真で確認してください。

これでフロントホイールハブは完成です。


完成したハブをフロントホイールに組み込んで行きます。


新しいメーターギヤーと、ギヤーを保持するカラーにグリスを塗布します。


ハブに組み込みます。
カラー ・ギヤーの順番です。


はい、組み込めました。


これのハブ一式をホイールに取り付け、フロントフォークに取り付けます。


下の写真はハブをフォークに保持する摺動部の内部部品です。


この部分もキシキシ鳴りやすいので細かくグリスアップします。
これでフロント周りのメンテナンスは完了です。



この後、後輪のブレーキ鳴きの分のブログを更新します。

タンデムキャノピー制作,11 メーター関連消耗品交換

先日の試走で、ブレーキ鳴きが発覚。

メーターが動かない不備も発覚しましたので交換します。

まずはメーターのケーブルです。
今回の制作車両は昨年末に当店でメンテを行った車両ですが、記録を見るとメーターケーブルは未交換でした。

まずは古いケーブルを取り外します。


外したケーブルのメーター側の先端を見ると、ワイヤーがホツレ始めています。


ピンボケだったので別の角度から。


こうなると再生は一切できないので、素直に新品ケーブルに交換します。


こちらが新品ケーブルです。
先端もこの通り、ホツレたケーブルと比べると一目瞭然です。


ケーブルがダメにる(成城に回転しなくなる)と、フロントホイール内のギヤーは一瞬で削られてしまいます。



一部の車両(電気・磁気センサーを採用している車両)は違いますが、同様のメーター構造(ホイール・ギヤー・ケーブル・メーターを物理的に接続)を採用しているオートバイの場合、必ずこのギヤーのみが樹脂製になっていますので、これは万が一、今回の様にケーブルがダメになった場合、メーターやホイール側の高価な部品や、交換が難解な部分を守るために、わざとギヤーのみが犠牲になって各部の破損を防ぐためだと思われます。

当店ではこのギヤーは常にある程度の在庫を持つ様にしています。


こちらが新品のギヤーです。


古いものと比較。
ギヤーの歯がキッチリと立っています。


さて、ついでにフロントブレーキ各部の追加メンテナンスです。
フブレーキカムを取り外し、


各部品を洗浄・グリスアップします。


再度組み立てます。


この後、同じ部分の作業として、フロントブレーキ鳴きの記事に移ります。

ジャイロ X アクセルワイヤー交換

常連のお客様からのご依頼で、
ジャイロXのアクセルワイヤー(スロットルケーブル)の交換を行いました。

以前に当店で発注して頂いた、ワンオフ制作したタンデム仕様のジャイロXです。

アクセルの戻りが悪くなったとご連絡を戴き、車体を預かりました。

チェックしてみるとアクセルワイヤー以外にも色々と痛みが有りました。

サビの影響でハーネスが傷んでいたので補修。
プラグキャップ内部のスプリングが経年劣化で脱落していたので部品交換。
その他、振動で緩んだネジの増し締め、脱落ネジの補充なども行いました。

もちろんアクセルワイヤーはファースト側・セカンド側共に新品交換します。



カウルを外しての作業でしたが、ちょっと体力が追いつかなかったので写真は殆ど無しです。申し訳有りません。

さて、アクセルワイヤー(スロットルケーブル)ですが、分解したところワイヤーがホツレてワイヤーチューブの中でゴリゴリと引っかかった状態でした。
これではアクセルが戻りにくくなっても仕方ありません。

ジャイロXはワイヤーの取り回しがキツキツなので、アクセルは元から若干固めなのですが、
アクセルを捻ったあと、【パっ】と手を離した時にアクセルが自動でクルン、と、元の位置にスムーズに戻るのが正常です。

交換後、実際にこの車両に乗ってお客様の職場へお出迎え。
その後タンデムしながら色々と相談し、次回はブレーキオーバーホールを行おうと言うことに。

ちなみにこちらのお客様、納車後にボックス取り付けをご依頼いただいています。
なので納車時からは若干スタイルが変わっております。



近隣のお客様から信頼されて仕事を依頼していただけるのは嬉しい限りです。

もちろん遠方のお客様のバイクとて、一切手は抜きませんのでご安心願います。

では、今日はこのへんで。