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2020年1月14日火曜日

【画像多め】ジャイロアップの整備(整備・更新完了しました)


ジャイロアップの整備を行います。
まず荷台を取り外しました。


オイルタンク周辺が汚いので整備前に軽く洗浄します。

オイルタンクが真っ黒でオイルの残量が解りません。
(洗浄後の写真は後ほど)

パーキングロックが緩んでいるので、カウルを外して調整します。

ハンドル下部とステップ下の各部の調整ナットで長さを調整しました。
これでパーキングロックは動作良好になりました。

バッテリーは液漏れが起き始めていたので後ほど交換します。

フロントタイヤ
摩耗が進み、山は残1.0~1.11mm。
出来れば交換したいところですが、
予算との兼ね合いも有るので今回は保留にしました。

左リヤタイヤ
山はゼロです。

右リヤタイヤ
こちらも山はゼロです。 

タイヤの交換可否についてお客様に電話で確認。
リヤは交換するしかありませんが、
フロントは修理の侵攻後に予算との兼ね合いで判断します。
(結果的にフロントは未交換になりました)


その際にリコールに付いて情報を戴いたので確認。
確かにリコール実施済みの様です。

このリコールは
フロントブレーキワイヤーに関する内容でした。
緑のシールが実施済みの証です。

駆動系などの深い部分のメンテナンスの為、
ホイール・サスペンションなどを取り外し。

ついでですが、
マフラー周りのボルトは錆びやすいのですが、
これらの錆びのせいでボルトが抜けなくなることが多いので、

焼き付き防止などに使われるモリブデングリスを塗布しておきます。

これらの処置はこういったボルトに行います。

この部分のナットにも同じく行います。

この他、せっかくホイールを外したので、
この時にしか確認できない部分のオイル漏れなどもチェックしておきます。
デフギヤー右側の車軸からは良く漏れていますが、
この車両は無事でした。

エンジン下部にもオイル漏れの形跡は有りません。

なお、後ほどデフギヤーオイルは交換します。

駆動系の分解前に、
オイルタンク下部と駆動系ケース周辺の洗浄を行います。

ものすごい汚いので清掃します。

清掃後。
綺麗になりました。

キャブレターも後ほどの分解洗浄がしやすいように、
外回りを洗浄しておきました。

ホース類を外してエンジンを載せたフレームを広げます。
(この時、ホースが痛んでいたのを発見したので後ほど交換します)

駆動系ケースを取り外しました。

ケースカバー側。
ベルト・ローラーなどの摩耗粉塵、
外部からの粉じんなどでかなり汚れています。

ケース内部側。
同じく汚れています。

エアーガンで軽く清掃します。

ケース側。綺麗になりました。

内部側も綺麗になりました。

このように風圧のみで粉塵が取れるのは良い傾向です。

オイル漏れが酷い場合はケース内が全体的にベタついてしまい、
汚れがベトっとして風圧では飛ばなくなるので、
このように【乾いた汚れ】なのは良い事です。

取り外した駆動系部品です。
摩耗が有る部品は交換していきます。

その前に、クラッチも完全分解します。

クラッチ分解しました。

ムーバブルフェイス(トルクカム)側。
粉塵汚れが有り、しかも多少粘っこいです。
若干のグリス漏れが有る様なので、オイルシールを取り寄せて交換します。

ムーバブルフェイス(トルクカム)の溝は正常です。
変形・摩耗はありません。

フェイスASSY側。
同じく粉塵は多少ネバつきが有りますので、シール待ちです。

 ムーバブルASSYも穴の変形は有りません。

エンジンケース内部の細かいチェックを行います。

下の写真の右側がファイナルシャフトです。
ここには若干のデフギヤーオイル漏れが有りますので、
オイルシールを交換します。

左側がドライブシャフト
コチラは乾いた粉塵の蓄積のみなので、
今回はシール交換の必要は無さそうです。

コチラはクランクシャフトです。
ここも乾いた粉塵の蓄積のみでしたので清掃で充分です。


部品待ちの為、今日はここまでです。
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2020/1/14更新

注文していた部品が来たので、整備の続きです。


ムーバブルフェイス(トルクカム)のオイルシール交換。

古いシールを取り外しました。

溝の内部に硬化したグリスが残っていたので洗浄しました。

これが外側の溝です

コチラは内側の溝です。

新しいオイルシールを圧入します。

綺麗に入りました。

内側もこの通り、綺麗に入りました。

ムーバブルフェイス(トルクカム)のピンです。
摩耗などは有りませんので、再利用します。

3本の溝の状態も良好です。



この溝にピンを入れ、隙間にグリスを充填します。



グリスを充填したらシールカラーを取り付けます。


カラーが入りました。

スプリングを入れ、

スプリングカラーを入れます。

新品のクラッチシューを取り付けます。

ベルトも新品交換します。

ローラーやスライドピースなど、
摩耗していたパーツを交換し、組み立てます。

プーリーは摩耗が少ないので洗浄のみ実施しました。
摺動部には薄くグリスを塗り伸ばしてあります。

新しいローラーにも薄くグリスを塗布して組み立てます。

駆動系パーツの整備が終わりました。

駆動系を組み立てる前に、
ファイナルシャフトのオイルシールを交換します。

ファイナルシャフトを抜きます。
ここまで分解してあれば、引っ張るだけで簡単に抜けます。

このシールを抜きます。

抜けました。

コチラが新品のオイルシールです。

綺麗に圧入できました。

シャフトを元に戻してシール交換は完了です。

では組み立ての続きを行います。

最初にスターターギヤとプーリーを取り付けます。
(スターターギヤーも洗浄してあります)

クラッチにベルトを通し、取り付けます。

ドライブフェイス(ギヤ付きのプーリー)を取り付けます。

クラッチアウターを取り付けます。

規定トルクで締め付けたらピンクのマーカーでチェックを入れておきます。

コチラも同じくチェックマークを付けました。

では、蓋を取り付けます。

蓋側のギヤー(キックペダル)も洗浄し、
グリス充填して組み立てて有ります。

蓋をはめ込みます。

11本のボルトを取り付けて完了です。

次にキャブレターの清掃です。

取り外したキャブレターです。

外回りは洗浄済みですが、内部の汚れは解らないので分解します。

分解しました。

洗浄後のキャブ部品

キャブ下側(フロート室上部)

メインジェット(#68)

スロージェット#40

スロージェット横から

スロージェット下から

ニードルジェット

ニードルジェット横から

フロートバルブ動作確認

動作良好です。

キャブ組み立てが完了しました。
前側

右サイド

後側(エアークリーナー側)

左サイド

下側

上側

燃料ホースと負圧ホースが硬化していたので交換します

取り外したホース

本日はここまでです。
疲労が激しいので続きの作業は明日行います。

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更新です。

燃料ポンプへの負圧ホース、
キャブレターへの燃料ホースを交換します。

ホースのクリップは再利用可能だったので移植します。

ホース交換が完了しました。

ブレーキシューを交換します。

ブレーキシューは純正より性能の良い社外品を採用しました。
価格は純正と同じなのに、ブレーキ性能が向上し、
ダスト排除能力も高いです。

社外品の新品シューはブレーキ鳴きが起きやすいので、
角を落として面取りしておきます。

面取り完了しました。

左が面取り前、
右が面取り後です。

ブレーキカムを清掃します。

清掃後、カムにグリスを塗布しておきます。

ブレーキシューを取り付けました。


次にタイヤを交換します。

古いタイヤはまず空気を抜き、
ホイールを分割します。

タイヤを取り外しました。

ホイールにヘコミが有るので修正します。

ヘコミの拡大図。


修正後は以下のようになります。

綺麗に修正できました。

タイヤ交換が完了しました。

車体にタイヤ・ホイールを取り付けます。

ブレーキハブを取り付けました。 

ナットを規定トルクで締め付け、
割りピンを取り付けます。

左右ともに割りピンを取り付けました。


タイヤ取り付けも完了です。


作業手順の関係で写真が前後しますが(タイヤが付いてませんが)
次にデフオイル交換の様子を掲載します。

オイルを抜きます。

かなり汚れていました。

新しいオイルを注入します。

注入の様子。

オイル注入が完了しました。

注入部のボルトを締めてオイル交換完了です。


修理も佳境です。
オイルタンクを取り付けます。

綺麗に清掃したので、
オイル残量も見えやすくなりました。

上の方で載せていますが、清掃前はこんな感じでした。

エアーフィルターを交換します。
純正と社外品で性能に差が無いので社外品です。
(純正より少しだけ安いです)

ダクトフィルターも崩壊していたので交換します。

エアーフィルターよりも粗目のフィルターです。

ダクトフィルターの取り付け完了しました。

スパークプラグを交換します。

熱価6番のプラグです。

バッテリーも交換します。

新品バッテリー。

電解液注入。

密閉して完成です。

バッテリー交換完了しました。

ここまでで走行可能になりましたのでテスト走行します。

今回、シリンダーは分解しなかったので、
潤滑向上剤をシリンダーに注入します。

キーシリンダーも動きが渋かったので、
洗浄しシリコンオイルを注入して動きをスムーズにしました。

外装組み立て。


最後に光軸調整。
ハイビームで以下の状態なので低すぎます。

調整はこの部分のボルトで可能です。


調整後のロービーム。

調整後のハイビーム

以上で整備が完了しました。

今回の整備記事は以上になります。
長い記事を読んでいただきありがとうございます。




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